
近年、歯科医療はむし歯や歯周病の「治療」から、お口の「健康を維持すること」に範囲を広げています。定期的な検査とメンテナンスによって、高齢になってもお口の健康が維持できることが、一般にも知られてきています。国民健康・栄養調査によると、過去1年間に歯科健診を受けた人の割合は、2004(平成16)年には33.8%から2012(平成24)年の47.8%に増加し、2016(平成28)年には52.9%と半数を超えています。特に60代以上の伸びが著しく、2004年の37.7%から2016年の58.1%に、70代以上では29.5%から57.9%に伸びています。
これらの結果が歯の保有本数に現れています。本数は年代を問わず上昇傾向にありますが、特に高齢者は2005(平成17)年から2011(平成23)年の間に大きく伸びており、70代後半で10.7本から15.6本、80代前半で8.7本から12.2本と約1.5倍に増加しています。今後は若い世代でも歯科健診を受ける割合や、高齢になっても歯の保有本数を維持することが望まれます。
出典:厚生労働省「平成24年度 国民健康・栄養調査」
出典:厚生労働省「国民健康・栄養調査」
出典:厚生労働省「歯科疾患実態調査」より作成