誰もが気になる口臭とその対策

誰もが気になる口臭とその対策

誰もが気になるお口のトラブル──それが口臭です。日本歯科医師会が2016(平成28)年に発表した調査によると、自分の口臭が気になった経験がある人は80.6%に上り、女性(85.3%)が男性(76.2%)よりも自分の口臭を気にしていることがわかりました。
その結果を年代別でみると、女性は30代、40代が最も高いことがわかりました。一方男性は10代が最も高く、20代、30代で低下していきます。つまり10代は男女とも口臭を意識し、それ以降女性は年代の上昇とともに気になる度合いが高まるのに対し、逆に男性は気になる度合いが低下し、30代が男女の意識に最も差がある世代であることがわかりました。
また自分の口臭を他人から指摘されたことがある人は約40%に上り、男性の方が女性より多いという結果が得られました。この理由として男性は女性に比べて口臭に対する意識が低いと考えられることや、女性の口臭は他人から指摘しづらいという側面もあるのかもしれません。

自分の口臭が気になった経験
自分の口臭を他人から指摘された経験
口臭を防ぐには、歯みがきだけでなく、舌の掃除も必要。

若年層の口臭の原因として重度の歯周病、歯牙の破折、重症のむし歯、清掃不良などがあげられます。一般的に口臭の80%以上は口腔(こうくう)内に起因するといわれており、揮発性硫黄化合物がその原因物質とされています。この化合物の発生源は歯の周りの汚れのプラークと舌表面の汚れの舌苔(ぜったい)となっていることが多いと考えられています。このため口臭を防ぐ方策として、適切な歯磨きに加えて舌苔を取り除くお口のケアが有効です。舌苔はうがいで取り除くことができないため、歯ブラシや専用の舌ブラシなどで舌を清掃する必要があります。舌の奥から手前にブラシを軽い力で動かして清掃します。このときに力を入れすぎると、舌の粘膜や味を感じる味蕾(みらい)を傷つけてしまうことがあるため、軽いブラッシングを心掛けましょう。

なお、口臭は歯や舌などのお口のケア不足のほか、内科疾患などが原因で発生することもあります。さらに口臭を気にし過ぎるストレスから、全身の健康に悪い影響を与えることもあるため、歯や舌の清掃を行っても口臭が気になる人はかかりつけ歯科医などに相談してください。

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